9月3日の米国市場は、日本時間22時45分発表の米・製造業PMI(購買担当者景気指数、8月の改定値)が予想48.1に対して結果47.9と弱い数字となったことから、連休明けの米株市場が大幅急落。23時発表の米・ISM製造業景況指数は47.2(前回46.8、予想47.5)と、こちらも予想を下回る結果になり、インフレ懸念の後退から利下げ期待が進展。米ドル/円を中心にクロス円が大きく円高に振れた。景気後退懸念を反映して原油も急落。直近の下値サポート70ドルに面合わせするレベルまで下落した。前日の取引実績では、米ドル/円ロングの割合が上昇。短期の下落局面での逆張りにチャンスを見出すトレーダーの心理が見て取れる。英ポンド/円、豪ドル/円でも円をショートする割合が増加している。CFDでは、昨日大きく下落した原油(WTI)でロングポジションが増加。直近のサポートラインとして意識される70ドルで多くのトレーダーがエントリーしたことが伺われる。
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夏季休暇が明けてマーケットにも活気が戻ってきたことを象徴するように、昨日は多くの銘柄でボラティリティが急拡大。ここのところ高いボラティリティを維持している英ポンド/円では300pips超、米ドル/円にも200pips超のボラが発生した。新興国需要の強い金(GOLD)は、短期で下げたところは拾われ、すぐに値を戻す傾向が強く、高いボラティリティにはつながらないが、超短期の逆張り志向ではエントリーチャンスが期待できる。直近で上がり続けていた株価指数(JP225、US30、US500、GER40)にも、急落によって高いボラティリティが発生している。
前日、米株市場が大幅下落したことを受けて、日経平均(JP225Cash)は前日比1,000円近く低い位置からのスタートとなる。9月2日の高値からは1,500円近い下落。米・ISM製造業景況指数の弱い数字を受けて米・利下げ観測も進展していることから、目先は円高に振れる可能性が高い。とはいえ、日本株が下がると9月末の配当を狙いたい新NISA組の買いが入ることが想定されることから、パニック的な下落が再現するとは考えにくい。東証寄付での売り買いが落ち着いた頃合いを見計らって、9時55分の仲値に向けた値動きでトレードチャンスを狙いところである。
日本時間10時30分には、オーストラリアの第2四半期GDPが発表される。前年比は前回1.1%に対して今回の予想は1.0%。前期比は前回0.1%に対して今回の予想は0.2%。23年に入ってから徐々に数字が低下していることから、予想を下回る数字が出れば、今月24日(火)のRBA政策金利に影響する可能性が考えられる。オーストラリアの政策金利は現在4.35%。23年12月以降、6会合連続の据え置きとなっっている。
JOLTS求人労働異動調査は、米労働省が発表する労働需要の動向を示す指標。「雇用動態調査」とも呼ばれる。毎月第一金曜日に発表される「雇用統計」が主に失業率など雇用者側からみた労働需給の指標であるのに対し、JOLTSは求人率など雇用主側からみた指標である。 両者を合わせてみることで、労働市場の実態をより正確に把握することができるといわれている。尚、JOLTSはひと月遅れの数字となるが、求人件数の増減が翌月以降の雇用者数の増減に影響を与えると考えられるため、雇用統計を見通す上でも重視される指標である。FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利を審議する材料の一つとしてあげる指標だけに、金曜日の雇用統計、さらには18日のFOMCでの利下げ観測を加速させる材料となるか、その数字に注目したい。
2024.09.04
2024.09.17
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