9月12日の米国市場は、欧・ECB政策金利が予想通り0.25%の引き下げに止まり、その後の記者会見でラガルドECB総裁が「2%の物価目標を達成するため、政策金利の引き締めを続ける」と発言。ユーロと英ポンドが対米ドルで大きく買い戻された。NYカットに向けて142.00を叩きに行った米ドル/円は、その後、米ドル売りの流れに押されて141円台に沈む展開。昨日の取引実績でも、米ドル/円は取引量を大きく減らしながらショートが増加。対照的に、英ポンド/円とユーロ/円、豪ドル/円は取引量が増加。値動きのある通貨ペアに乗り換えるトレーダーの機敏さが伺える。CFDでは、続伸を続けるS&P500(US500)がショートの割合を増やしつつ取引量が大幅に増加。日経株価(JP225)とNYダウ(US30)、ナスダック(US100)は取引量を減らしつつ、こちらもショートが優勢となっている。昨日、高値を更新して一気に上値を伸ばした金(GOLD)でもショートが優勢だ。
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昨日は、金(GOLD)でボラティリティが急拡大。米ドル売りの流れを受けて金が買われ、8月20日以降の抵抗線を一気に上抜けて高値更新。約49ドルの値幅となった。金(GOLD)の直近20日間の平均値幅は約31ドルである。英ポンドも米ドル安を受けて大きく値を上げたものの、クロス円(英ポンド/円)では米ドル/円の弱さに引きずられて比較的小幅(145pips)なレンジで終始。英ポンド/円の直近20日間の平均値幅は206pips。米ドル/円は直近20日間の平均値幅182pipsに対して、昨日はわずかに132pipsに止まった。
日本時間13時30分に、7月の鉱工業生産指数(速報値)が発表される。鉱工業指数は、日本国内の生産、出荷、在庫に関連する諸活動を経済産業省が調査し、翌月に速報値(季節調整済)として公表する数値である。そのうちの生産指数は鉱工業の生産活動を表す総合的な指標として、経済指標の中では最も重要なものの一つ。前回(6月)の鉱工業生産指数は、前月比で予想-3.6%に対して結果は-4.2%。今回(7月)は前月比2.8%と予想される。速報性が高いことから、足元の経済の現状を機敏に判断する材料として利用される。
日本時間18時00分に公表される欧州の鉱工業生産は、ユーロ圏の製造業、鉱業部門における生産動向を表す経済指標である。欧州経済圏における鉱工業の景気拡大・縮小の重要な指標であり、日本の鉱工業生産指数と同様に、足元の経済の現状を敏感に捉えて判断する材料として利用される。前回は前月比で予想0.4%に対して結果は-0.1%。今回は前月比-0.3%と弱い数字が予想されている。予想より高い数値が出ればユーロにとって買い材料とされ、予想より低い数値が出るとユーロ売りの材料と解釈される。ユーロ絡みの通貨ペア、特に同じ欧州通貨である英ポンドやスイスフランとの強弱がどうなるのか、値動きを見てトレードチャンスを捉えたい。
23時30分に発表されるミシガン大学消費者信頼感指数は、ミシガン大学が毎月発表する消費者マインドを表す指数。ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが毎月300~500人を対象にアンケート調査を実施。1966年を100として指数化した数値が発表される。第2または第3金曜日に速報値が発表され、最終金曜日に確報値が発表される。米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認する上で重要な指標だが、対象人数が少ないので月ごとの振れ幅が大きいのが特徴。予想より強ければ米国経済は好調とみなされ、逆に弱ければ不調とみなされる。今回の予想は68.0。前回67.9より強い数字が予想されている。
2024.09.13
2024.09.17
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