12月5日のNY市場はドル安・株安・金利安の展開。小安くスタートした米株の主要3指数は揃ってマイナス引け。連日の高値更新が続いていた流れが、本日の米・雇用統計を前に一服といったところか。為替では欧州時間に米ドル売りが進み、欧州通貨は対ドル・クロス円ともに上昇。米ドル/円(USDJPY)はドル売りと円売りに挟まれて小幅レンジでの推移となった。日本時間27時44分頃にカリフォルニア北部海岸でM7.3の地震が発生。昨日の東京時間に10万ドルを突破したビットコイン(BTCUSD)は、NY時間に入ると徐々に利確の売りに押され、本日の東京時間はじめには瞬間的に9万ドル寸前まで急落。米国債利回りは低下しているものの、金(GOLD)は力なく売られて値を下げた。本日の22時30分には毎月の恒例イベント、米・雇用統計の発表がある。明日からはFRBがブラックアウト期間に入ることあり、次回FOMCでの追加利下げに対する思惑を抱えた週末入りとなりそうだ。
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欧州時間に米ドルが売られたことで欧州通貨(ユーロ・英ポンド)が対ドルで上昇。クロス円も素直に値を上げたものの、NY時間の序盤に買いの勢いは失われ、上下にヒゲを残す形で終了した。英ポンド/円(GBPJPY)の日中値幅は187pip。直近20日間の平均値幅197pipsに満たない値動きとなった。米ドル/円(USDJPY)は150.00を挟んだ程よい円安レベルで小幅に推移。昨日の値幅は113pips。直近20日間の平均値幅155pipsには届かぬものの、本日の米・雇用統計に備えて動きやすいポジションをキープする動きとなった。
日本時間16時00分には、10月の独・鉱工業生産が発表される。鉱工業生産は、ドイツの工場や炭鉱、公共施設等での生産額の総額を算出した指標。製造業の雇用や所得の指標とも捉えられ、ドイツの製造部門の勢いを測るうえで注目度が高い。事前予想は、前月比で1.0%、前年比で-3.3%が見込まれている。同時に発表される独・貿易収支の結果とあわせて、ドイツ経済の見通しを探りたい。ドイツの株価指数DAX(GER40)は連日の上昇で最高値更新中。景気減速が懸念される実体経済とは裏腹に、上がり続ける株価がどこまで値を膨らませるのか、注目したい。
日本時間22時30分には、米国の雇用統計(非農業部門雇用者数)と失業率の結果に注目したい。毎月第一金曜日に発表される雇用統計と失業率は、米国の雇用関連指標のなかで最も重要度が高く、FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利を決定するうえで重要視している指標である。今回は、雇用統計は前回の1.2万人を大幅に上回る20.0万人増、失業率は前回の4.1%をわずかに上回る4.2%と予想される。今月17-18日に開催されるFOMCを前に、市場では雇用統計の結果から利下げの可能性を見極めようとする動きが強まっている。米国の雇用の強さが示されれば利下げを見送る可能性があり、反対に雇用の弱さが示されれば追加利下げの可能性が高まると考えられるだけに、今回の結果には注目したい。
日本時間24時00分には、米・ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表される。ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが消費者に電話調査を行い指数化した指標。速報値では、約300人への調査から算出された指数が発表される。今回の予想値は73.0と、前回の71.8を上回る見込み。米国のコンファレンスボードが発表する消費者信頼感指数の先行指標としても注目されるため、米国の景気動向を見定めるうえで結果を把握しておきたい。
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