12月19日のNY市場はドル高継続。日銀の金利据え置きを受けて円が売られ、米ドル/円(USDJPY)は高値157.80付近まで上昇した。英国のBOE政策金利も予想通りの据え置きながら、MPC委員の3名が据え置きに反対して4.50%への利下げを主張したことが伝わると、英ポンドは対ドル(GBPUSD)での売りが加速。1.250を割れて11月22日の安値1.2486に迫るレベルまで下落した。ユーロも対ドル(EURUSD)で売られて欧州時間の上昇分を打ち消す動きとなった。米株の主要3指数は、時間外でのリバウンドを吐き出して前日比ほぼ変わらず。ナスダック(US100)とS&P500(US500)が約-0.10%でマイナス引けとなる一方、前日に約50年ぶりの10日連続の下落となったNYダウ(US30)は、前日比+0.04%でかろうじてプラスを維持して終えた。米国債利回りの上昇を受けて金(GOLD)は売られ、こちらも前日比でほぼ変わらず。ビットコイン(BTCUSD)は前日比-2.67%の下落で10万ドル割れ。イーサリアム、ライトコインといったメジャー通貨をはじめ、アルトコイン・ミームコインも軒並み下落。ドージコイン(DOGEUSD)は前日比で約10%のマイナス。取引実績(決済実績)のデータでは、リップルの取引量が増大し、その9割がロングの決済となっている。多くの仮想通貨で利確の動きが出ていることが伺える。
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日銀・政策金利はマーケットの予想通り据え置き。「追加利上げの判断には、もうワンノッチ欲しい」とする植田日銀総裁の発言を受けて円売りが進み、NY時間には更にもう一段の円売り・ドル買いで米ドル/円(USDJPY)は157.80付近まで上昇。直近20日間の平均値幅157pipsの2倍以上となる338pipsの値幅を示現した。BOE政策金利の発表を控える中でドル円以上の上昇を見せた英ポンド/円(GBPJPY)は、こちらも直近20日間の平均値幅208pipsの約2.3倍となる489pipsの上昇。英・政策金利は予想通り据え置き。「金利の方向性は下方で、市場の2月利下げの織り込みは合理的な出発点だ」とするベイリーBOE総裁の発言を受け、英ポンドは前日に続いて対ドル(GBPUSD)で大幅続落となるも、クロス円の上昇に支えられた英ポンド/円での下げは小さく、前日比1.46%のプラスを維持。マーケットには、米日英の政策金利発表を通過して視界が晴れた感がある。ここから年末に向けてボラティリティの拡大傾向が続くのか、トレードチャンスの発生を期待して見守りたい。
日本時間16時00分に、11月の英国・小売売上高/小売売上高コアが発表される。小売売上高は前月比で0.5%(前回-0.7%)、前年同月比で1.0%(前回2.4%)の予想。自動車を除いた小売売上高コアは、前月比で0.5%(前回-0.9%)、前年同月比で0.8%(前回2.0%)と予想される。英ポンドは対ドルで上値が重く、11月22日の安値付近1.25が間近に迫っている。直近安値を目指す動きとなるのか、あるいは下値サポートを意識して動きとなるのか。英ポンド/米ドル(GBPUSD)や英ポンド/円(GBPJPY)の値動きからトレードチャンスを探りたい。
日本時間の16時00分に、11月の独・生産者物価指数(PPI)が発表される。ドイツ国内のサービスの価格変動を測定した指標で、インフレ率を測る上で注目される。前回の結果は前月比で0.2%のプラス。今回は前月比でプラス0.3%と予想されている。フォルクスワーゲンの国内工場閉鎖計画が伝えられるなど、ドイツ経済の減速が懸念される中、高値維持が続いていたドイツの株価指数DAX(GER40)も、さすがに値を下げつつある状況だ。ユーロは対ドルで下値を探る動きとなっている。期待剥落の兆しが見えるドイツ株価指数(GER40)の動きを注意深く見守りたい。
日本時間24時00分に、米国の個人消費支出(PCEデフレーター/コア・デフレーター)が発表される。個人消費の物価動向を示す指標で、米商務省が毎月末に発表。名目PCE(Personal Consumption Expenditure=個人消費支出)を実質PCEで割って算出される。PCEデフレーターから、価格変動が激しい食品とエネルギーを除いたものを「PCEコア・デフレーター」と呼び、FRBが最も重視する物価指標の一つである。今回、PCEコア・デフレーターは、前月比0.2%(前回0.3%)、前年同月比で2.9%(前回2.8%)と予想されている。PCEデフレーターは、前月比0.2%(前回0.2%)、前年同月比2.5%(前回2.3%)の予想。米日英の金利発表が続いた仕上げに週末手仕舞いの動きが見られるのか。米ドル/円(USDJPY)の値動きからトレードチャンスを捉えたい。
2024.12.20
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