12月4日のNY市場では、米ドル/円(USDJPY)は底堅く推移。日銀の早期利上げ観測後退が伝わると、円売りに押されて上昇。ADP雇用統計やISM非製造業景況指数が予想を下回る結果となったことでやや米ドル売りが加速したものの、その後セントルイス連銀総裁やパウエルFRB議長の利下げに慎重な姿勢を示す発言が伝わると再び買い戻された。米株主要3指数は揃って史上最高値を更新。セールスフォース(CRM)とマーベル・テクノロジー(MRVL)の好決算を受けてハイテク株全般に買いが入り、引けにかけても勢いが弱まらず高値圏で取引を終えた。米国株が大きく上昇したことで、本日の東京株式市場でも買いが加速することが予想される。前日の取引実績(決済実績)を見ると、買いが先行した英ポンド/米ドル(GBPUSD)でロングポジションの取引量が増加。トレンドフォローで利益を狙った動きが見て取れる。仮想通貨では、イーサリアム(ETHUSD)でショートの決済が増加し、加熱した買いに一旦落ち着きが見られたリップル(XRPUSD)では利益確定と見られるロングの決済が増加する展開となった。
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昨日の海外市場では、米国の重要指標発表や欧米の要人発言など複数の重要イベントが予定されていたものの、比較的穏やかな相場展開となった。米ドル/円(USDJPY)は東京時間から欧州時間まで堅調に推移し、日中値幅は171pips。英ポンド/円(GBPJPY)は218pipsと平均的な値幅となった。先月末から横ばい推移が続く金(GOLD)は、このところボラティリティの縮小が目立っている。昨日も小幅なレンジ内での方向感のない動きを見せ、日中値幅は247pipsにとどまった。
日本時間15時45分に、11月のスイスの失業率が発表される。今回の予想は2.7%(前回結果は2.5%)。2023年前半には1.9%で安定していたスイスの失業率は徐々に悪化。24年半ば以降2%台後半に上昇している。いわゆる「完全雇用」と見なされる3.0%以下の水準を保ってはいるものの、このペースで悪化が続けば、コロナ禍以来の失業率3%台も近づきつつある。スイスの現在の政策金利は1.00%。今年に入ってから3月、6月、9月と3会合連続で25bp(0.25%)の利下げが行われたが、次回12月12日の会合では50bp(0.50%)の利下げ確率が71%まで上昇している。さらに来年、2会合連続で25bp(0.25%)の利下げが行われ、政策金利が0%になる可能性も高いと予想されている。今回の失業率がその予想を裏付ける結果となるのか。対ドル(USDCHF)、対円(CHFJPY)でのスイスフランの値動きを注視したい。
日本時間16時00分に、ドイツの10月 製造業新規受注が発表される。ドイツ国内の耐久財・非耐久財の製造業新規受注数の増減を示す指標である。今回の予想は前年同期で1.3%(前回結果は1.0%)。前月比で-2.1%(前回結果は4.2%)と予想されている。自動車産業の不振やエネルギー価格の高騰など、深刻な景気減速が懸念されるドイツ経済だが、株価指数DAX(GER40)は裏腹に堅調な伸びを示し、今月は既に今年10月につけた最高値を更新。チグハグな印象は拭えないが、相場の動きには素直についていくのが賢明だ。相場が反転するタイミングを見極めつつ、DAX指数(GER40)の値動きからトレードチャンスを探りたい。
日本時間22時30分に米・新規失業保険申請件数が発表される。新規失業保険申請件数は、失業者がはじめて申請した失業保険給付の申請件数。労働省によりまとめられ、毎週木曜日に発表される指標である。週次の失業保険申請件数は、速報性が高いため、失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目される。今回の予想は21.4万件(前回結果は21.3万件)。明日に控える米・失業率の予想は4.2%(前回4.1%)と、わずかながら悪化が見込まれる。米ドル/円(USDJPY)の動きを注視して、トレードチャンスを捉えたい。
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