11月7日のNY市場は株高・米ドル安の展開。東京市場で日経株価(JP225)が利確の売りに押されたのとは対照的に、米株の主要3指数はいずれも堅調に推移。特にIT・ハイテク株が買われたナスダック(US100)は、前日比1.51%の大幅続伸。S&P500(US500)も前日比0.74%の伸びを示した。NYダウ(US30)は前日に1,500ドル超急騰したこともあり、上昇一服でほぼ横這い。日本時間28時00分に発表された米FOMC政策金利は、市場予想通りの25bp(0.25%)の追加利下げとなった。米国債利回りの低下を受けて、米ドル/円(USDJPY)は日中高値154.70付近から約200pips安い152.70付近まで下押し。前日に対ドルで大幅下落したユーロ/米ドル(EURUSD)と英ポンド/米ドル(GBPUSD)が買い戻され、金(GOLD)も前日比1.71%の大幅反発。取引実績(決済実績)を見ると、米大統領選で動いた反動で全般的に取引量が低下。トランプ次期政権による対イラン・ベネズエラの制裁強化への警戒感から、WTI原油(OIL)にやや荒い値動きが見られる。
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米ドル/円(USDJPY)のボラティリティは前日の342pipsから202pipsに低下したものの、それでも直近20日間の平均値幅132pipsからは大きく拡大した状態が続いている。選挙を控えて縮小傾向にあったボラティリティが再び活発化してくれることを期待したい。英ポンド/円(GBPJPY)は、ドルストレートの英ポンド/米ドル(GBPUSD)での上昇とクロス円での下げが相殺されて小幅な値動き。昨日の日中値幅は124pips。直近20日間の平均値幅160pipsには届かずに終わった。前日に大幅下落した金(GOLD)は、米ドル売りの流れからNY時間に急反発。日中値幅は、直近20日間の平均値幅35ドルの約1.9倍となる66.9ドル。高いボラティリティが続いている。
日本時間17時00分にスイスの消費信頼感指数が発表される。スイス経済省経済管理局(SECO)が経済活動について家計の信頼感を測定した指標で、四半期ごとの数値が発表される。2024年3月からは月ごとの数値も公表される形となったが、本日発表されるのは四半期(Q4)の数値である。今回の予想は-33。前回8月(Q3)の結果-19より大幅に悪化が予想される。スイスの消費者信頼感指数は2022年5月以降、マイナスでの推移が続いている。政策金利は9月26日に0.25%の利下げが行われ、現在の金利は1.00%。次回の政策金利は12月12日。欧州通貨であるユーロ及び英ポンドとスイスフラン(CHF)との強弱関係に変化が出るのか注目したい。
日本時間22時30分に10月のカナダ・雇用統計が発表される。新規雇用者数の予想は3.90万人(前回4.67万人)。失業率は前回と変わらずの6.5%の予想。2022年には5%前後で推移していたカナダの失業率は、23年後半から徐々に悪化。24年春からは6%を超える水準が続いている。10月23日に50bp(0.50%)の利下げが行われたカナダの政策金利は現在3.75%。マーケットでは12月に追加で50bp(ベーシスポイント)の利下げを迫られると予想。失業率の高止まりが確認されると、今後の利下げペースに影響する可能性がある。米ドル/カナダドル(USDCAD)やカナダドル/円(CADJPY)の値動きを注視して、トレードチャンスを捉えたい。
日本時間24時00分に11月の米・ミシガン大学消費者信頼感指数が発表される。速報値となる今回の予想は70.6。10月25日の確報値70.5から若干の改善が見込まれる。ミシガン大学消費者信頼感指数は、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが毎月300~500人を対象に実施するアンケート調査から算出され、米国の消費者マインドを表す指標と見られている。1966年を100として指数化した数値が発表される。米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認する上で重要な指標だが、対象人数が少ないため月ごとの振れ幅が大きいのが特徴。第2または第3金曜日に速報値が発表され、最終金曜日に確報値が発表される。予想より強ければ米国経済は好調とみなされ、弱ければ不調とみなされる。予想とのズレが大きければ、米ドル/円に突発的な値動きが発生する可能性がある。米大統領選とFOMC政策金利を通過した米ドル/円(USDJPY)に値動きが発生するのか、週末手仕舞の動きに注意しつつトレードチャンスを狙いたい。
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