10月25日のNY市場では、高安まちまちの様子見ムードが広がった。米株価の主要3指数はナスダック(US100)が買われ、NYダウ(US30)が売られる展開。S&P500(US500)はわずかながらに前日比マイナス。NY時間に米ドルが買われた流れを受けて米ドル/円(USDJPY)は152円台前半に上昇。日経株価(JP225)も前日比プラス圏内まで回復したものの、週明け朝方の時間外取引では、衆院選の与党敗北により大きくギャップダウンして始まっている。衆院選とその後の政局にマーケットがどう反応するのか、注意深く動向を見守りたい。本日はニュージーランドがレイバーデイの祝日により休場。英国と欧州は今週から冬時間に移行。株式市場の取引と経済指標の発表が夏時間より1時間遅くなる。米国では、本日から米・FRB(連邦準備制度理事会)関係者が金融政策に関する発言を制限されるブラックアウト期間に入る。
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先週末のマーケットは全体的にボラティリティ低下。衆院選挙での与党敗北は事前に予想され、織り込み済みであったとはいえ、選挙結果とその後の政局を見極めてからトレードに臨みたい気持ちがまさったのか、米ドル/円(USDJPY)の日中値幅はわずか54pips。直近20日間の平均値幅135pipsの4割程度にとどまった。英ポンド/円(GBPJPY)も81pipsで、こちらも直近20日間の平均値幅193pipsの4割ほど。週明け朝方のマーケットでは米ドルが買われ、クロス円は全般に100pips近くギャップアップしてスタートしている。
日本時間23時00分に米・ダラス連銀製造業活動指数が発表される。ダラス連銀製造業活動指数は、ダラス連銀が管轄する地域(テキサス州、ルイジアナ州北部、ニューメキシコ州南部)の大企業100社以上を対象に、生産、新規受注、当月の価格、今後6ヶ月間の予測など、いくつもの質問を行い、企業担当者の回答を基に指数化した指標である。テキサス州はエネルギー産業(石油・ガス)や製造業(石油・化学製品、電器・電子機器、産業用機械、金属製品、食品)を中心に先進製造業が盛んな地域であるだけに、ダラス連銀製造業活動指数は米国経済全体の主要指標として注目される。今回は-13.4ポイントの予想。前回(9月30日)は-9.0ポイント(予想-14.0ポイント)。2022年5月以降、マイナスでの推移が続いている。
日本時間26時00分に米・2年物中期米国債(690億ドル)と5年物中期米国債(700億ドル)の入札が行われる。2年物米国際の前回落札利回りは3.520%(前々回は3.874%)。5年物米国債の前回落札利回りは3.519%(前々回は3.645%)。米ドル/円(USDJPY)のレートは米10年債利回りとの相関関係が指摘される。中期物の落札利回りを受けて10年債利回りが動けば、米ドル/円にも突発的な値動きが発生する可能性を想定しておきたい。入札経過後の米ドル/円の値動きを注視して、トレードチャンスを捉えたい。
日本時間26時30分に、カナダ中央銀行(BOC)のティフ・マックレム総裁の発言が予定されている。カナダの政策金利は、10月23日に50bp(0.50%)の利下げが行われて現在3.75%。4会合連続の利下げとなった。マーケットでは、カナダの年間成長率は中銀予想を下回ると見られ、12月には追加で50bp(ベーシスポイント)の利下げを迫られると見込まれている。今後の利下げのペースやタイミングについて見解が示されるのか、マックレムBOC総裁の発言内容を注意深く見守りたい。
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