10月24日のNY市場では、米ドル安の展開。米ドル/円(USDJPY)は23日の高値153.15付近から160pips低い151.55付近まで下落。対照的に、下押しの続いていたユーロ/米ドル(EURUSD)と英ポンド/米ドル(GBPUSD)は大きく値を戻している。23日に値幅を伴い下落した金(GOLD)は前日の半値戻しの水準まで小幅にリバウンド。取引実績(決済実績)を見ると、主要FX通貨ペアで揃って取引量が減少していることが見て取れる。クロス円銘柄ではロングポジションの決済が増加し、ドルストレート銘柄ではショートポジションが多く決済されている。いずれもドル安の流れを捉えて的確に利益確定に動いた様子が伺える。マーケットの落ち着きを反映して、VIX指数のショートポジションが大量に解消されているのが印象的。
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23日に50ドル近い値幅を伴って下落した金(GOLD)のボラティリティは、直近20日間の平均値幅31ドルに近いレベル(28.9ドル)まで低下。売りが売りを呼ぶ展開には至らず、いったん落ち着きを取り戻した感がある。下げたところではしっかり買われる需要の強さがが伺える。米ドル/円(USDJPY)は、財務省筋からの口先介入と利益確定の売りに押されて下押ししたものの、ボラティリティはわずか126pipsと限定的。米ドル/円の直近20日間の平均値幅は160pips。その米ドル/円をさらに下回る値幅となったのが英ポンド/円(GBPJPY)。クロス円の下げとドルストレートでの上げで方向感のない展開となり、昨日の日中値幅は120pips。直近20日間の平均値幅229pipsを100pips以上下回る結果となったものの、レンジの動きで利益を狙うデイトレーダーにはとりやすい値動きであったともいえよう。
日本時間17時00分には、ドイツのIFO企業景況感指数が発表される。IFO企業景況感指数は、ドイツの景況感を示す指標である。IFO経済研究所が約9,000社のドイツ企業を対象に、現況と今後6ヶ月の先行きについてアンケート調査を実施。2015年を100として指数化した数値が毎月下旬に発表される。前回9月24日は予想86.1に対して結果は85.4。IFO企業景況感指数は4月と5月の89.3をピークに低下傾向にある。今回は、前回よりわずかに回復の85.6と予想されている。予想より高い結果となればユーロにとって買い材料とされ、予想より低い場合はユーロにとって売り材料と解釈される。ユーロは、10月に入ってから対ドルでの下落が続いていたが、昨日は米ドル安の流れを受けて大きくリバウンド。値動きを注視して、トレードチャンスを捉えたい。
日本時間21時30分に米国の耐久財受注が発表される。耐久財受注とは、耐久年数が3年以上あると定義された自動車や家具などの耐久財の新規受注額を、米商務省経済分析局が米国内の製造業約4,000社を対象に集計した指標である。航空機(輸送機)を除く耐久財の新規受注総数の増減を測定するコア耐久財受注が、民間設備投資の先行指標として特に注目される。航空機(輸送機)は受注あたりの金額が大きいこともあり、月ごとのブレが大きくなるため、これを除いたコア耐久財受注はより正確な受注動向を示すとされる。調査月の翌月下旬に速報値、翌々月上旬に確報値が発表される。速報値と確報値では発表時刻が異なるため注意が必要。今回発表される9月のコア耐久財受注(速報値)の前月比予想は-0.1%。前回の結果0.5%より低下が予想されている。
日本時間23時00分に米・ミシガン大学消費者信頼感指数が発表される。確報値となる今回の予想は69.5。10月11日(金)に発表された速報値68.9よりも強い数値になるとの見込みだ。ミシガン大学消費者信頼感指数は、ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが毎月300~500人を対象に実施したアンケート調査から算出され、米国の消費者マインドを表す指標である。1966年を100として指数化した数値が発表される。第2または第3金曜日に速報値が発表され、最終金曜日に確報値が発表される。米国GDPの約70%を占める個人消費の動向を確認する上で重要な指標である。対象人数が少ないため月ごとの振れ幅が大きいのが特徴。予想より強ければ米国経済は好調とみなされ、弱ければ不調とみなされる。予想とのズレが大きければ、米ドル/円に突発的な値動きが発生する可能性がある。
2024.10.25
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