10月7日のNY市場は、米金利高・株安・原油高の展開。米10年債利回りは4.033%へ上昇し、米株の主要3指数はいずれもマイナス。先週末の上昇分を否定する形で引けている。米ドル/円(USDJPY)は148.00前後で小幅に推移。前日の取引実績では、FX取引の78%を占める米ドル/円で方向感のない相場を象徴するかのように、取引量を17.5%減らしつつ売り買い拮抗。ユーロ/米ドル(EURUSD)・英ポンド/米ドル(GBPUSD)・豪ドル/米ドル(AUDUSD)といったドルストレート銘柄では、いずれもショート(米ドル買い)が優勢となっている。CFDでは、4万円を目前にして足踏みとなった日経株価(JP225)で取引量を増やしつつショート優勢。中東情勢への警戒感から連日上昇するWTI原油(OIL)は、順張りでのロングエントリーが68%。対照的に、中国政府による景気刺激策で急騰を続ける香港株価(HK株価)ではショートエントリーが97%。国慶節明けの中国市場の動きが注目される。
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全体的にややドル高基調の展開ながらも、値動きは低迷。主要FX銘柄では軒並みボラティリティが低下した。米ドル/円(USDJPY)の日中値幅は128pips。直近20日間の平均値幅197pipsを大きく下回り、上値重く下値堅い値動きとなった。英ポンド/円(GBPJPY)のボラティリティも、直近20日間の平均値幅271pipsを下回る日中値幅228pips。金(GOLD)のボラティリティは、直近20日間の平均値幅32ドルのほぼ3分の2となる21.8ドル幅に終始。動き出す前に力を溜め込んでいると見るべきか。
日本時間9時30分に、オーストラリア準備銀行(RBA)による金融政策委員会の詳細な記録(議事要旨)が公表される。議事要旨では、政策金利決定に影響を及ぼした経済状態に関してRBAの見解が示され、今後の金融政策を予想する手がかりとなる。オーストラリア準備銀行理事会は通常、1月を除く各月の最初の火曜日に金融政策委員会を開く。議事要旨が予想以上にタカ派な内容であれば豪ドルの買い材料となり、ハト派的な内容であれば豪ドルの売り材料と解釈される。豪ドル/米ドル(AUDUSD)や豪ドル/円(AUDJPY)の値動きを注視してトレードチャンスを捉えたい。10時00分にはハウザー豪中銀副総裁の講演が予定されている。
▶2. 独・鉱工業生産(日本時間15時00分) 日本時間15時00分に、8月のドイツ鉱工業生産が発表される。予想は前月比で0.8%のプラス。前回は、-0.4%の予想に対して結果は-2.4%と、予想より大きな落ち込みとなった。ドイツ連邦銀行は9月の月報で、ドイツ経済が引き続き低迷するとの見通しを示している。個人消費の回復が遅れ、製造業と建設業の生産は弱含んでいる。第3四半期(7~9月)の国内総生産(GBP)はマイナスの予測。年間を通しての実質成長率もマイナス0.2%との見通しが示されている。ドイツ経済の減速が危惧される中、ドイツの代表的な株価指数DAX(GER40)は、不思議と好調なパフォーマンスを維持している。
欧州時間からNY時間にかけては米国要人発言が続く。16時00分にアドリアナ・クーグラーFRB理事とイザベル・シュナーベルECB理事がECB金融政策会議「金融政策、量的引き締め、インフレ」に出席。19時00分にセンテノ・ポルトガル中銀総裁が最新経済予測を公表。25時46分にはボスティック:アトランタ連銀総裁(投票権あり)が米経済見通しについての講演を行う。29時00分にはコリンズ:ボストン連銀総裁(投票権なし)がイベントにて講演。先週発表された米・雇用統計の強い数値を受けて、年内の大幅利下げ(50bp)観測は後退。次回のFOMC(11月7日)では25bpの利下げが見込まれている。市場予測とズレが生じる発言が伝えられたら、ドルストレートの通貨ペアに突発的な値動きが発生する可能性を想定しておきたい。
2024.10.08
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