10月3日の米国市場は、米金利高・原油高の展開。英ポンドは、ベイリー英中銀総裁の「インフレが抑制された状態が続けば、利下げにより積極的になる可能性がある」との発言を受けて、東京時間午後から欧州時間序盤にかけて対ドルで大きく値を下げた。NY時間には米10年債利回りが上昇。中東の地政学リスクの高まりを受けて原油は上昇。欧州時間に下落した金(GOLD)も、NY時間には前日終値近くまで値を戻した。米ドル/円は、147.00手前で頭を抑え込まれて146円台で推移。上値重く下値堅い展開となった。昨日の取引実績を見ると、米ドル/円はロングが52%とやや優勢。大きく下げた英ポンドも、クロス円・ドルストレートともに取引量を増やしつつロングが優勢となった。ユーロは逆にクロス円・ドルストレートともに取引量を減らしつつショート優勢。CFDでは、日経株価(JP225)で前日の売り買い拮抗からショート優勢に転じているのが印象的。日本株の上値の重さが意識される展開か。中東のリスク懸念から値を上げた原油(WTI)は、前日のロング79%からショート60%に反転している。尚、本日14時頃から石破首相の所信表明演説が行われる。
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毎月第一金曜日の注目イベント、米・雇用統計を前にして、米ドル/円は上にも下にも動きずらい展開。昨日のボラティリティはわずか96pips。直近20日間の平均値幅196pipsの半分にも満たない値動きとなった。他のクロス円もおおむね小幅なレンジで動く中、ベイリー英中銀総裁の発言をきっかけに対ドルで売られた英ポンドは、クロス円の英ポンド/円(GBPJPY)でもボラティリティを拡大。直近20感の平均値幅264pipsを上回る306pipsの値動きを見せた。金(GOLD)は日中値幅25.6ドルと、やや小幅な動きながらも、レンジでの逆張りで小幅に利益を狙うデイトレーダーにはとりやすい値動きか。
本来は明日5日がゴトー日に当たるが、土曜日のため1日繰り上がって本日が相場的にはゴトー日になる。ゴトー日(5日・10日)には東京仲値(9時55分)に向けて米ドル/円(USDJPY)に実需筋の買い(ドル買い・円売り)が入りやすい、というのは昔からよく知られたアノマリーである。国内輸入企業の資金決済がゴトー日に集中しやすく、円売り需要が高まる、というのがその理由だが、相場に絶対がないように、ゴトー日のドル円仲値も必ず上がるとは限らない。とはいえ、月初のゴトー日で、NY時間には米・雇用統計も控えているため、いつも以上に敏感に反応する可能性も想定しておきたい。
欧州時間からNY時間にかけて、欧米の要人発言が続くため、米ドルやユーロの値動きに注意したい。日本時間15時30分にビルロワドガロー仏中銀総裁、16時55分に英国のピルMPC委員、17時00分にはブーフ独連銀副総裁、19時00分にはルイス・デギンドスECB副総裁、22時00分にはウィリアムズ:NY連銀総裁、22時10分にエルダーソンECB専務理事の発言が予定されている。また、グールズビー:シカゴ連銀総裁が23時00分にブルームバーグTV、23時30分にヤフーファイナンス、29時00分にはNBC「Meet The Press」に出演。グールズビー:シカゴ連銀総裁は3日のインタビューで、「金利は今後12カ月間に大幅に下がる必要がある」と発言。「インフレに絞り込まれていた米金融当局の焦点は、雇用市場にも拡大している」としている。今夜21時30分発表の米・雇用統計で失業率上昇の兆しが確認されれば、同氏の発言がより強く意識される可能性がある。
日本時間21時30分に米・雇用統計が発表される。毎月第一金曜日に発表される米・雇用統計は、米国の雇用情勢を示す最も重要な経済指標である。失業率、非農業部門雇用者数をはじめ、建設業雇用者数、製造業雇用者数、小売業雇用者数などの業種別雇用者数、週平均労働時間、平均時給など10数項目にわたる数値が米国労働省から発表される。中でも失業率と非農業部門雇用者の変化は、米国の雇用動向を端的に示す指標として高い関心を集める。様々な思惑から売り買いが錯綜する場面も見られるため、短期のトレードチャンスとしても見逃せない経済イベントである。今回は、失業率が前回4.2%に対して予想は変わらずの4.2%、非農業部門雇用者変化が前回14.2万人に対して予想は13.0万人。1日(火)のJOLTS求人件数と2日(水)のADP雇用統計がいずれも予想を上回る強い結果であった。
2024.10.04
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