9月26日の米国市場は、株高・円安・原油安。米国の代表的な株価指数は3指数ともに上昇。欧州の株価指数も軒並み大きく買われて上値を伸ばした。本日投開票が行われる自民党総裁選への期待から日経株価(JP225)も上昇。4万円回復を目指す動きを見せた。米ドル/円は145.00を抜ける度に押し戻される展開が続いたものの、本日の東京時間序盤の取引ではあっさりと145円台にのせて推移している。取引実績では、米ドル/円(USDJPY)は取引量を減らしつつも、前日のショート優勢からロング優勢に反転。英ポンド/円(GBPJPY)、ユーロ/円(EURJPY)、豪ドル/円(AUDJPY)といったクロス円銘柄でも、ロングポジション(円ショート)が60%を超えている。欧州時間に勢いよく上昇して連日の高値更新となった金(GOLD)は、取引量を増やしつつロング優勢。NY時間序盤に大きく売られながらも前日比プラス圏内まで買い戻される辺り、金(GOLD)への需要の高さが伺える。原油(WTI)は、サウジの増産とレバノン停戦交渉などの報道を受けて67ドル半ばへ下降。S&P500(US500)は95%がショート。ナスダックもショートの割合が7割近くに増加。暗号資産(ビットコイン、イーサリアム)ではロングが8割近くを占めるのと対照的だ。
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145.00の節目を何度か叩きに行った米ドル/円(USDJPY)は、その度に跳ね返されながらも、144.00は割らずに回復。日中値幅は110pipsと低調ながら、底堅さの感じられる展開となった。そんなクロス円の強さと対ドルでの強さが重なった英ポンド/円(GBPJSY)の日中値幅は、前日を超える185pipsに拡大。英ポンド/米ドル(GBPUSD)は、英中銀が足元のサービスインフレの警戒から思い切った利下げはできないとの見方に支えられ、2022年3月以来の高値水準を更新する動きを見せている。欧州時間に勢いよく上昇した金(GOLD)の日中値幅は、直近20日間の平均値幅とほぼ変わらずの30.8ドル。NY序盤で高値から一転、大きく売られたものの、下げたところでは買い戻される展開が続いている。金(GOLD)がどこまで高値更新し続けるのか。ボラティリティが急拡大するタイミングを逃さず、トレードチャンスを捉えたい。
日本時間16時55分に、ドイツの失業率(9月)が発表される。前回8月の結果は6.0%。今回は変わらずの6.0%と予想されている。コロナパンデミック以前には5.0%で安定していたドイツの失業率は、コロナ禍の中、6.4%まで増加。その後、2022年前半に5.0%まで低下するも、22年後半から徐々に増加を続けている。ユーロ経済圏で長らく一人勝ちを続けてきたドイツだが、失業率の増加と軌を一にするかのように、ドイツの経済は失速。環境問題と中国に肩入れし過ぎたツケが回ってきた感がある。経済が低迷する中、深刻化する不法移民問題が政治問題にも発展しかねない状況だ。失業率の高止まりが続けば、先行き不透明感の進展にも繋がりかねない。欧州時間序盤のマーケットがどう反応するのか。ユーロ絡みの通貨ペアの動きを注意深く見守りたい。
日本時間21時30分にカナダの月次GDP(7月)の数値が発表される。前回は米国の第2四半期GDPの確報値が発表される。前回は、前月比で0.0%、前年同月比で1.2%。カナダの政策金利は現在4.25%。23年7月から今年5月まで5.00%で維持されていたが、6月・7月・9月と3回連続で利下げを実施。カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は、「インフレ率が予測に沿って引き続き低下するようであれば、政策金利のさらなる引き下げが予想される」として、利下げ継続を示唆している。次回の政策金利は10月23日(水)の予定。米ドル/カナダドル(USDCAD)やカナダドル/円(CADJPY)の値動きを注視したい。
米国の個人消費支出(PCEデフレーター/コア・デフレーター)は、米商務省が毎月末に発表する、個人消費の物価動向を示す指標。名目PCE(Personal Consumption Expenditure=個人消費支出)を実質PCEで割って算出される。PCEデフレーターから、価格変動が激しい食品とエネルギーを除いたものを「PCEコア・デフレーター」と呼び、FRBが最も重視する物価指標の一つとして知られている。PCEコア・デフレーターは、前月比で前回0.2%に対して予想は0.2%、前年同月比では前回2.6%に対して今回は2.7%の予想。PCEデフレーターは、前月比で前回0.2%に対して予想は変わらずの0.2%。前年同月比では、前回2.5%に対して2.3%と予想されている。予想を上回る数字が出れば、内需の強さを確認して米株が買われる展開も想定しておきたい。
2024.09.27
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