12月13日のNY市場はゴールド安・原油高の展開。米株の主要3指数はともに前日比でほぼ変わらず。英国の月次GDPがプラス0.10%の予想に反してマイナス0.10%と弱い結果になったことで、英ポンドが対ドル(GBPUSD)で下落。2か月連続のマイナス成長となったことで、英経済の先行き不透明感が広がっている模様。一方、ユーロ(EURUSD)は買い戻されて1.05台を回復。東京時間には153.00付近で頭を押さえられていた米ドル/円(USDJPY)は、欧州時間に入るとあっさり上値を伸ばし、NY時間には153.75付近まで上昇。日経株価(JP225)は円安の動きに連れ高とはならず、4万円手前で弾かれる動きが続いている。仮想通貨では、ビットコイン(BTCUSD)が週末に高値貼りつきの動きから、週明け朝イチの買いで10,500ドルを突破。アルトコインやミームコインも力強く上昇。今週は水曜日28時(木曜日4時)に米FOMC、木曜日正午頃に日銀金融政策決定会合、同じく木曜日21時には英BOE政策金利と、注目の経済イベントが続く。
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2日連続で大幅下落となった金(GOLD)にボラティリティが発生。日中値幅は46.7ドル。前日の51.0ドルには届かぬものの、3日連続の40ドル超えの動きを見せている。金の直近20日間の平均値幅は38.56ドル。2,700ドル付近で頭を押さえられて反転下落のパターンが見られるが、2,600ドルを割れて下値を探る動きが期待できるのか、慎重に値動きを注視したい。英ポンド/円(GBPJPY)は、月次GDPの弱い結果から売られたものの、米ドル/円(USDJPY)買いの動きに連れたクロス円上昇で、欧州時間序盤の安値192.84からNY序盤の高値194.45まで反転上昇。日中値幅161pipsは直近20日間の平均値幅213pipsには遠く及ばぬものの、逆張りを狙うデイトレーダーにはうまみのある値動きだったといえよう。
日本時間11時30分に、11月の中国・小売売上高と鉱工業生産が発表される。前回10月の数字は、前年同月比で小売売上高が4.8%のプラス。鉱工業生産は5.3%のプラス。大手不動産業者の相次ぐ破綻と不動産バブルの崩壊、様々な業界に波及する経済不振と外資の撤退、若年層の失業問題など、底の見えない不況に陥っているとの指摘とは裏腹に、政府発表の統計データは相変わらずの好況ぶりを示している。経済テコ入れ策も、発表される度にご祝儀相場の如く初動で株価が大きく上昇するものの、翌日からは期待が剥落して株価も右肩下がりとなるパターンが続いている。とはいえ、信頼性の低いデータでもマーケットが値を動かす材料とする展開は否定できない。強い数字が発表されれば、需要の回復期待からWTI原油(OIL)に動きが出る可能性も想定しておきたい。
日本時間16時30分に、ラガルドECB(欧州中央銀行)総裁がリトアニア中銀主催年次経済会議に出席。会議の開会前に会見が予定されている。ラガルドECB総裁は、12日のECB政策金利発表後に行われた定例記者会見では、「最新情報は経済の勢いが失われつつあることを示唆」と発言。「成長見通しへのリスクは下振れ方向」「インフレは来年には2%に落ち着く」「ECBはインフレを2%の中期目標で持続的に安定させることを決意している。データに依存し、会合ごとに適切な金融政策スタンスを決定するアプローチを採用する」とした。対ドルで再び下落傾向に入ったユーロ(EURUSD)の動向を注意深く見守りたい。
欧州各国と英国、そして米国の製造業PMIとサービス業PMIが相次ぎ発表される。日本時間の17時15分にフランス、17時30分にドイツ、18時00分に欧州、18時30分に英国の製造業PMIとサービス業PMIが発表され、NY時間には23時45分に米国の製造業PMIとサービス業PMIが発表される。製造業やサービス業の購買担当者を対象に景況感の調査を行って算出されるPMI(購買担当者景気指数)は、50を基準とし、測定値が50を上回れば景況感が良く、50を下回れば景況感が悪いと判断できる。対ドルでの弱さが目立つユーロ(EURUSD)や英ポンド(GBPUSD)の動向を注意してトレードチャンスを捉えたい。
2024.12.16
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